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相方に頼むべきだったろうか・・・

葛城先生の話し方がまだちゃんと掴めてないかもしれない・・・とびくびくしながら
それでも書いちゃう自分を褒めたいね(いや無謀だろ)

読んでくださる方は「Read More...」よりどうぞ。
~君が為なら、どんな詩も恋歌に出来る~


「もう終わりですね、今年の桜。」


そう言えば・・・と、葛城がしばらく目をつむる。
あまり、見た事のない真剣な彼の横顔に、視線が止まる

そしてゆっくりとその口から発した、美しい声は詩を詠んだ

「散りぬれば 恋ふれどしるし なきものを 今日こそ桜 折らば折りてめ・・・ってね」

しばらく声が出なかった。彼が国語の先生だという事をすっかり忘れていた
桜の花びらをひょいと掴むと、ふっと吹き飛ばし、視線をこちらに移す葛城先生にドキリとする

「どーしちゃったの?子猫ちゃん?ははーん、この銀児サマの素晴らしさにやっと気が付いちゃった?」
「あ、その、まぁそう言うことで」
「相変わらずcool!oh!そんな子猫チャ~んも可愛いっぜ!」
先程の桜の詩を詠った人とは別人のように、いつものようにエコーびんびんで騒ぎまくる

さっきの葛城先生は、幻?

「どうしちゃったの?ひょっとしてーさっきの詩の意味が知りたい?ねぇねぇ知りたかったりする?子猫ちゃん?」
はい、と答えるとにっこり笑ってゆっくりと桜並木を歩き出す
隣にならぶと、先生はゆっくりと歌うように話し出す

「散ってしまえばその後いくら恋しく思っても仕方ない。それなら今日のうちに桜を折るなら折ってしまおう、って事。」

ふと、歩みが止まり、桜並木に風がふく。
幾千の花びらが舞う

「散ってしまえば終わりなんだよ、子猫ちゃん」

どこか諦めたような、何かを捨てたような、見たことのない瞳
低いトーンの葛城先生の声は耳の中で哀しく、寂しくこだまする

「そ、そんな事無いです!来年も、再来年も、桜は咲きます!」
だから・・・だから・・・
そんな顔して桜を見ないでください。



-----そうやってオレの心をざわつかせて、とらえていく君が、誰かに散らされる前に折ってしまいたいなんて・・・言えねぇよ。


「子猫ちゃ~ん、泣いちゃったら銀ちゃんが泣かせてるみたいじゃん?」
「・・・葛城先生が哀しいこと言うからです」
「大丈夫、大丈夫。オレはいつも通りのふざけた男だよ、子猫ちゃん」

頭を優しくポンポン、と撫でられる
顔を上げると、桜の花びらを背景に子供みたいに笑う葛城先生
さっきの哀しい瞳が嘘のように、太陽みたいに笑って、いつもみたいにふざけて。

「よっしゃぁ、それじゃ子猫ちゃんと約束ぅ!!来年は散る前にお花見デーット決定!」
「え?来年の話ですか?予約ってことですか、ちょっっと葛城先生!」

響く予鈴に急かされて、それでもなんだか春が待ち遠しくなる気がした。


<終>
2008.06.18 Wed l VitaminX l COM(0) TB(0) l top ▲

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